割れにくい敷板とは
樹脂製敷板も多様な種類があり、使用状況によっては割れたりヒビが入ったりします。 敷板の種類によって「割れにくさ」も異なり、それには三つの要因があります。
1.製造方法によるもの
割れにくい押出成形品
押出成形によって製造される敷板は、押出成形機から長い帯の様な形状で連続して作られるため、材料の継ぎ目にあたる部分がありません。
そのため、板の一部に曲げに弱い部分が生じる事は無く、曲げても割れにくい製品となります。
弱点もあるプレス成型品
プレス成型の場合、熱で柔らかくした樹脂の塊を金型に入れ、上からプレスすることにより板を作る製造法です。
平たい板状にするために、樹脂の塊を金型上の数か所に置いてプレスを行います。 樹脂の塊同士が押しつぶされて平たい板となる訳ですが、樹脂が完全に溶け合って一体となるわけではなく、板には樹脂の塊と塊の境界面が生じ、そこが割れやすい弱点となります。
2.素材の種類によるもの
低密度ポリエチレン製は割れにくい
敷板に使用される素材によって、割れやすい敷板と割れにくい敷板があります。
割れにくいのは、比較的柔らかい素材である低密度ポリエチレン製の敷板です。
固い素材は割れる可能性も
ポリプロプレン、塩化ビニール、ポリエチレンに他の素材(木材など)を混入した複合素材など、固目の素材を使用した敷板は、折れ曲げる力が加わった場合や強い打撃を受けた場合など、割れたりする可能性が高いといえます。
また、高密度ポリエチレン製の敷板の場合も、低密度ポリエチレンの板と比較すると割れ易い傾向があります。
3.素材の純度によっても影響が
低密度ポリエチレンの敷板が一番割れにくいのですが、同じ低密度ポリエチレン樹脂でも使用している素材の質により割れ易さが左右されます。
敷板の素材は新品のポリエチレン樹脂ではなくリサイクルポリエチレン樹脂を使用している製品が多いのですが、当然の事ながらリサイクルプラスチックの質が、敷板の性能に大きな影響を与えます。
同じリサイクルプラスチックであっても、他の素材が混入し不純物の多いリサイクル品と、高品質で高純度の樹脂をリサイクルした製品とでは性能が異なってきます。
リサイクルプラスチックの質の差は、価格差、性能差として現れます。割れにくい敷板を選ぶ場合は、リサイクル素材の質にも注意しましょう。
一般的に格安な敷板は、リサイクルプラスチックの品質が劣る製品が多い傾向にあります。
敷板のカットサンプルなどの表面、断面を見た場合など、細かい金属片などの異物混入などについては目視できる場合も多いので、サンプルを取り寄せて確認するのも大切です。安価の製品の場合、ポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂が混合している場合もありますのでご注意下さい。(目視での区別は困難です。)
割れにくい製品
現在、低密度ポリエチレン素材にて押出成形を行っているメーカーと製品は次の通りです。
京葉興業(株)のジュライト、スーパージュライト36、スーパージュライトM2、らくらくばん などが対応しております。
「ジュライト・スーパージュライト 割れない理由」について、詳しくはこちらを参照ください。